来年度における幼保マーケティングのポイント
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来年度以降は、0歳から12歳までの子どもたちが通える「保幼小一貫モデル」の構築を
皆様、こんにちは。船井総研の島崎です。
昨年、弊社では経営研究会の総会を実施させていただきました。
多くの会員の皆様を交えて、1年間の振り返り、来年度の経営のポイントをお伝えさせていただき、
表彰式も開催させていだきました。
さて、その総会の際にお伝えさせていただいた来年度の経営のポイントから
幼保マーケティングに関する内容を抜粋して、本日はお伝えできればと思います。
まず、来年度の幼保マーケティングのポイントを押さえるために、
今年度の振り返りを簡単にしていきたいと思います。
ご存知の通り、保育需要は年々高まっており、
その勢いはとどまるところを知りません。
会員(弊社ご支援先含む)の皆様の経営状況をポイントを絞って捉えると、
以下のような数値となります。
(以下、船井総研調べ)
・1号認定平均充足率:80%
・2号認定平均充足率:109%
・3号認定平均充足率:107%
・幼稚園平均充足率:80.9%
・幼保連携型認定こども園平均充足率:98.1%
・幼保連携型認定こども園以外の認定こども園平均充足率:94.8%
※充足率は 在園児数/定員(利用定員) とする
いかがでしょうか。ざっくりまとめると、
「専業主婦世帯は減少、保育ニーズを上手く取り込んだ園が充足している」
という見方ができます。
その他にも押さえるべき点は数多くありますが、今年度の幼保マーケティングを振り返ると、
「地域から求められている受入機能を整備」し「現代保護者に沿ったメッセージ訴求」をしている園
が、結果的に充足率を高めており、いわゆる人気園に成長しています。
来年度以降は、この保育需要を対応する一方、少子化という視点もしっかりと押さえなければなりません。
つまりは、対象人口が減っていく中で、シームレスな受入態勢を構築することが大切です。
0歳でも、小学生でも、保育の必要性の有無に関わらず、
誰でも通える体制を作って、地域内シェアを高めることが重要です。
その一端として、幼稚園から認定こども園に移行することや、
学童保育、課外教室の展開、小規模保育事業等の開発等が第一歩となります。
来年度以降は、0歳から12歳までの子どもたちが通える「保幼小一貫モデル」の構築を
マーケティングのポイントして押さえていただければと思います。
本内容に関するお問い合わせは、
t-shimazaki@funaisoken.co.jp(島崎)までお願いいたします。
≪執筆者紹介≫
島崎卓也
株式会社 船井総合研究所
保育・教育支援部
こども園・幼稚園チーム① チームリーダー
チーフ経営コンサルタント
明治大学卒業後、船井総合研究所へ入社。
認定こども園、幼稚園向けコンサルティングを専門とし、
都市部の法人から地方の法人まで、
様々な法人のコンサルティングに従事している。
認定こども園への移行コンサルティングは社内トップの実績を持ち、
自園にとって最適な移行プランの提案や移行支援には定評がある。