園児募集を実践するに当たってまず初めに考えるべき3つのこと

2021年10月20日配信

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園児募集を実践するに当たってまず初めに考えるべき3つのこと

先日弊社永田屋のコラム『成熟期を迎える保育業界における「園児募集」の重要性」』にて、
今後保育業界においてマーケティングの考え方が重要になること。
そして、①いかに見込みの保護者と多く接点を持てるか ②その保護者をいかに多く入園へと促すか この2つの考え方が重要である、ということをお伝えさせていただきました。

本コラムはこちらの続編として、皆様が「実際に園児募集に着手するに当たりまず初めに考えるべき3つのこと」についてお伝えさせていただこうと思います。

園児募集を実施するに当たり最初に考えるべき3つのこと

ズバリ、皆様が園児募集を実施するに当たり最初に考えるべきことは以下の3つです!

①自園がターゲットとするべき「商圏」を明確にする
②自園が打ち出すべき「本当の強み」を明確にする
③年間の園児募集スケジュールを立てる

本コラムではこれら3つの項目について簡単にポイントをご紹介できればと思います。

①ターゲットとするべき「商圏」を明確にする

まず初めに「商圏」について。

商圏において重要な点は以下の2点です。

①自園の商圏人口
②商圏人口におけるシェア率

まずはこの2点における皆様の現状を明確にし、ターゲットとして狙うべきエリアを考えていきます。

具体的には、皆様の園を中心にしたときの半径5km,10km,車で10分エリア等の商圏設定を行い、
それぞれで人口、0~5歳人口、0~2歳人口、各年齢人口などを調査します。

その上で実際に自園に通っている子どもたちの住所から、各エリアにおけるシェア率を分析していきます。

もちろん各園によって規模が異なりますので一概には言えませんが、船井流マーケティングの考え方におけるシェア理論では、最低でもシェア率7%を目指していきたいと考えられております。

そして地域一番の園を目指すにはシェア率26%を目指していきたいと言われております。

【参考】船井流シェア理論
● 存在シェア      7%:商圏内で存在が認知されている段階
● 影響シェア      11%:何か行動をおこすと明確に他社に影響が出始める段階
● 優位シェア      15%:地域2番店シェア
● トップシェアグループ 19%:地域1.5番店シェア
● トップシェア     26%:1番店シェア。ここが一つの目安
● 寡占化シェア     31%:圧倒的1番店シェア
● 相対シェア      42%:競合に対して圧倒的有利な段階
● 相対的独占シェア   55%:余裕のある独占だが、絶対的に安全とは言えない段階
● 独占シェア      74%:絶対的に安全と言える段階

上記①②の分析を行うことで、
「子どもの数が多いのにシェアを獲得できていないエリア」=今後開拓する余地があるエリア
「子どもの数は少ないのに高いシェア率を獲得できているエリア」=得意エリア、よりシェア率を高めることで当該エリアにおける園の存在をより絶対的なものにできるエリア
等が分かるようになります。

もちろん商圏を考えるときは①②だけで十分という訳ではなく、「競合園」や「想定人口推移」などの要素もしっかりと考慮する必要はあります。

しかし、まず何から始めるべきか分からないことは、
①自園の商圏人口
②商圏人口におけるシェア率
を考えてみてはいかがでしょうか。

②自園が打ち出すべき「本当の強み」を明確にする

次に明確にするべきものは皆様の園の「強み」です。

どの事業もそうですが、他社、他園と明確に差別化できる自社の強みが無いと、利用者から選ばれることは難しいです。

特に保育業界においては、保育内容を明確に差別化することは難しい点もありますので、
自園の価値・強みを正確に把握して打ち出していく必要があります。

ここで「あるある」なのは、「皆様が考えている自園の強み」と「保護者が感じている園の魅力」に乖離があることです。

皆様が園を新しくオープンするときに掲げた魅力、強みが実は保護者には伝わっていなく、
逆に皆様が考えもしなかった点に保護者がすごく価値を感じていて預け続けている、ということはよくあります。

ですので、
①当初から考えている自園の強み・魅力
と同時に
②保護者が実際に感じている園の強み・魅力
の両方を明確に定義して、何を打ち出していくかを確定させる必要があります。

①は保育理念や保育目標、保育内容から改めて明確にしていただければと思います。

②は是非保護者アンケートの実施により、明確にしていただければと思います。

そして最後に園児募集スケジュールを立てることで、園児募集に着手するための前準備は終了です。

「どこに=商圏」「何を=打ち出す内容」を決めたら「いつ=園児募集スケジュール」を決めます。

この園児募集スケジュールの策定でどの媒体で園児募集を実施していくのか?
各媒体ごとの園児募集の実行スケジュールを明確にします。

エクセルで縦軸に媒体を記載し、横軸に月日を記載して、ガントチャートのようなイメージで作成していきます。

作り方も、
縦軸:HP、ポスティング、SNS、イベント
横軸:1月、2月、3月
のようにする”だけ”ではなく、できるだけ細かく具体的に作成していきます。

例えばポスティングを実施するだけでも、ラフを作って、デザインをかけて、印刷業者をピックアップして、見積もり取って、業者確定して、ポスティング業者をピックアップして、見積もり取って、業者確定して、納品して、、、などと多くの工程が発生します。

その各工程ごとにスケジューリングをする必要があるのです。

ですので、横軸も1月、2月、3月、、、だけではなく、最低でも1月1週目、1月2週目、1月3週目、1月4種目、、、といった粒度でスケジューリングする必要があります。

つまり、この園児募集スケジュール策定によって「いつ」だけでなく「どのように」まで決めることができるのです。

そして各工程の担当者も決めることができれば「誰が」も決めることができます。

つまり園児募集に着手する前にすること
①商圏を決める
②強みを再定義して打ち出し内容を決める
③園児募集スケジュールを決める

この3つをやり切ることで、
いつ:園児募集スケジュール(行動計画)
どこで:商圏
だれが:園児募集スケジュール(担当者)
なにを:強み・魅力
どのように:園児募集スケジュール(媒体)
の基本を決めることができるということです。

認可保育園・小規模認可保育園向け 広報戦略セミナー

いかがだったでしょうか。

本日は「園児募集に着手する前に行うべきこと」をお伝えさせていただきました。

本日お伝えした内容は園児募集のうちのほんの一部です。

そこでこの度弊社にて、「認可保育園・小規模認可保育園向け 広報戦略セミナー」を開催させていただく運びになりました。

いよいよマーケティングの概念が必要になってきた保育業界。
本日お伝えした内容も含めて園児募集活動全体で考えるべきことポイントをお伝えさせていただく予定です。

少しでもヒントを得たい、という方がいらっしゃいましたら是非ご参加いただけますと幸いです。

宜しくお願い致します。

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