『【2020年最新情報】企業主導型保育事業の新しい動きについて』

2020年8月4日配信

テーマ:
企業主導型保育

最新情報をお届け!企業主導型保育事業指導・監査等基準への備えとは

皆さんこんにちは。
保育教育支援部の堀内です。
今回もいままで数度コラムで扱っている企業主導型保育事業についてお伝えしようと思います。
ご存知の方も多いと思いますが、2020年度の企業主導型保育事業の新規立ち上げの申請が4月20日~5月29日(第1グループ)と、延長後の5月30日~6月30日(第2グループ)と行われました。
申請数については、知名度が上がった一方で2019年度の申請がなかったので増加するのではないかという見立てもあったり、逆に今回の短期間の告知や申請期間、また提出書類の大幅増、さらに新型コロナウイルスの影響で減少するのではないかという見立てもあったりしました。
結論から申し上げれば、8月3日の内閣府の発表では新規申請数が1,362件、定員数枠が約31,600人分ということのようです。
6月30日に内閣府が発表している6月28日までの申請数は
第1グループが576件
第2グループが6月28日までの集計で190件
という申請数だったので、
576件+190件=766件という数値になります。
すると、6月29日、30日の2日間で596件の申請があったことになります。
かなり駆け込みで申請があったことが分かります。
(6月30日時点のデータでお伝えした皆様、予測が外れ申し訳ございません。)

まず内閣府の想定していた募集枠は設置定員ベースで2万人分程度となっています。
それに対して31,600人分の申請があったということは単純な通過率は約63.3%です。
前回の2018年度の申請数が約51,000人なので、前回の申請数よりは2万人弱減少していますが、2018年度当時は30,278人分の助成決定があったので、通過率は約59.4%でした。
通過率で考えれば多少今年度の方が通過率は高くなりますが、ほぼ同じくらいと考えてもいいかもしれません。
また、現状申請している人は新たにヒアリング等も始まっているかと思います。
すでに終わった方も多いかもしれませんが、下記の内容を聞かれたという事業者様が多くいます。
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・申請企業の事業内容はなにか。
・業績についてどのような状況か。またコロナの影響はどうだったか。
・従業員への子育て支援はいままでどんなことをやっていたか。(産休育休習得率等の状況は?)
・保育事業を始めようと思ったきっかけはなにか。そしていつからやろうと思ったか。
・企業主導型保育事業という制度をどこで知ったか。
・企業主導型保育事業の申請がダメだった場合はでも保育事業は行うか。
・企業主導型保育事業を始めたら企業としてメリットはどんなことがあるか。
・保育の内容はどのようなことを行う予定か。
・保育の質を担保するための施策は考えているか。また研修制度はどう考えているか。
・運営する上で、入金の遅れや、すべてを補助金で賄えるわけではないがそのあたりはどのように考えているか。
・開園に向けたスケジュールはどう考えてるいるか。
・社内でニーズちゃんとあるか。また内部ではどんな意見があったか。(反対意見などはないか)
・責任体制や苦情の対応方法はどうなっているか。また保育所を設置するあたっての中心部署・担当者はどうなっているか(設置後についても)
・自治体との連携はどうか。
・最後にアピールポイントを!
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もちろん事業者様によっては若干聞かれている内容が異なる部分もありますが、ヒアリングがこれからの方はぜひ参考にして頂ければと思います。
さて、加えて内閣府や児童育成協会から連絡があったかと思いますが、監査の方法も新しく変わります。
いままでは、年1度の監査があったり、またなかったりだと思いますが、その監査が
『保育面を中心とした指導・監査』という名前になり、ここに『労務面の指導・監査』と『財務面の指導・監査』が新たに加わります。

どのような監査内容になるかは8月、9月以降の検討委員会で議論されるようですが、少しずつ準備を進めていただくといいように思います。

一部の地域では、試験的に労務面の監査があったという話も聞きますが、現段階においては「保育」にも「労務」にも詳しい人が来るというより、「労務」に詳しい人が来るといったような印象だったようです。

これから児童育成協会も体制が整ってくると思うのですが、
いまから運営している皆様も「労務面」「財務面」の監査に向けて事前準備を進めていただければと思います。

また監査当日は可能な限り、顧問の社労士さんや、税理士・会計士さんにご同席いただくのがいいのではないかと思います。
専門家同士で話してもらう方、監査がスムーズだと思うので。

さらに、『指導・監査』に加えて、新たに『巡回』という制度も始まるようです。

目的としては
『指導・監査とは別に、保育の質の向上を図るとともに児童の安全等を確保する観点から、巡回指導員(施設長経験者などの保育士等)が施設を訪問し、施設における保育内容等に関する助言・指導を行うための巡回指導を実施する。』
というようになっており、
その対象施設は
『巡回指導は、①開所して間もない施設(概ね6ヶ月以内)、②巡回指導を希望する施設、③立入調査等の内容及び結果等を踏まえ保育内容などに課題があると認められる施設などで、巡回指導会議において決定した施設に対し実施する。』
となっています。
(出典:内閣府『【概要】企業主導型保育事業指導・監査等基準(案)』)

なので、選ばれるどうかはありますが、いつ監査が来るか、、、と思うのであれば、この『巡回』という仕組みもうまく使うのも手かもしれません。

さて、2020年度は国が推し進めてきた、『子育て安心プラン』の中では、待機児童がゼロになる予定です。

実態としてはまだまだ待機児童がゼロになることは考えにくいので、これから秋から冬にかけて来年度以降の保育に関する国の指針が出てくることが考えられます。
したがって、この辺りの情報収集は欠かさずにして頂ければと思います。

また、こちらでもお知らせはしていこうと思います。

船井総合研究所
堀内

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