近年ニーズが急増している「児童発達支援&放課後等デイサービス事業」のビジネスモデルについて
皆様こんにちは。
船井総研の藤澤でございます。
およそ1か月ほど前に、「保育事業者の皆様が”今”「児童発達支援&放課後等デイサービス事業」に参入するべき3つの理由」
というコラムを配信させていただいたかと思います。
(該当コラムは↓からクリック
https://hoiku-kodomoen.funaisoken.co.jp/post-6149/)
こちらのコラムで紹介させていただきました通り、近年ニーズが急拡大している児童発達支援&放課後等デイサービス事業に保育事業者の皆様”だからこそ”参入することの意義・メリットが大いにあると思っております。
詳細は上記に記載の以前のコラムをご確認いただければと思いますが、
本日はそのコラムの続きとして、児童発達支援&放課後等デイサービス事業の具体的なビジネスモデルについて簡単にご紹介できればと思っております。
事業概要(面積・定員数・規模等)について
当然、児童発達支援と放課後等デイサービスはそれぞれ違うサービスになります。
どちらも対象者に対して「療育」を行う点は同じですが、対象者の年齢、サービス利用時間等が異なります。
〇対象年齢
・児童発達支援:0歳~就学前
・放課後等デイサービス事業:6歳~18歳
〇定員
10名程度※施設による
〇サービス利用頻度
1人が月8回程度の利用(週2回の利用×4週)
〇サービス利用時間
・児童発達支援:おおよそ2時間程度、午前10時~12時、午後13時~15時等の利用が一般的
・放課後等デイサービス事業:学校の後2時間程度 16時から18時などの時間帯
〇実施内容
療育(運動特化や音楽特化など、何かに特化をした療育を展開している点が人気の施設に多い)
〇施設
面積:30坪程度
設備:機能訓練室+相談室、静養室、洗面所・トイレ
整備:テナント物件を回収する形が多い、整備費約1000万円程度
〇その他
送迎があるパターンも多い
ざっくりとしたビジネス概要は上記の通りです。
上記施設において、児発&放デイのサービスをそれぞれの時間で提供していきます。
1日の流れのイメージとしては、
10時~12時 児童発達支援
13時~15時 児童発達支援
16時~18時 放課後等デイサービス事業
といったようなイメージになります。
当然、各施設において事業の展開方法や療育内容は異なるかと思いますが、こちらが一般的によくあるとされているケースになります。
事業性・収益性について
続きまして、事業性・収益性について簡単にご紹介できればと思います。
当該サービスにおける収入は、利用人数や取り組み内容に対する加算等の給付金でございます。
前述の通り一人当たり月2回~3回程度の利用になるので、契約者数の確保と利用回数の確保が非常に重要になります。
あくまで目安ですが、
一人当たり月8回程度利用するとして、契約者数は20人程度で収支差額トントンになるイメージです。
契約者数を30人程まで増やすことができれば、月80万円程度の黒字運営が可能とされております。
年間の収支イメージですと、契約者数を確保し、しかるべきタイミングでしかるべき加算を取得することで、
250万円~300万円/月、3000万円以上/年程度の収益は見込めるかと思います。
続きまして支出についてです。
保育事業と同様に支出の大部分を人件費が占める形になります。
児童発達支援管理責任者が1名、指導員が2名、さらに加配職員2名程度だとして、人件費率は50%程度が目安になるかと思います。
そこに賃料や光熱費等の運営費がかかり、残りが利益となります。
利益率は30%程度を目標にすることになるかと思います。
こちらはあくまで目安ですので、参考程度に認識いただければと思います。
いかがでしたでしょうか。
児発・放デイと、最近よく聞くようになったもののイマイチ事業内容を理解できていない、という方も多かったのではないでしょうか。
本コラムをお読みいただき、少しでもイメージできるようになりましたら幸いです。
前回のコラムでもお伝えした通り、事業参入で最もネックになるであろう、児童発達支援管理責任者の確保、そして利用者の確保の面で皆様保育事業者は圧倒的に有利でございます。
なかなか認可保育園の拠点展開がしにくい中、今後の法人運営でどういった選択肢を取ればよいのかお困りの方もいらっしゃるかと思います。
福祉業界は日本の各産業の中でも珍しく、成長マーケットでございます。
地域の子どもたちを平等に預かりたい、卒園した気になるあの子を引き続き見守りたい、という皆様保育事業者の想いを叶えることができる選択肢の一つが、この児童発達支援事業&放課後等デイサービス事業への参入だと思っております。
収益性の観点からも、新規事業の1角となり得る事業設計になっておりますので、ご興味をお持ちの方は是非参入してみてはいかがでしょうか。