いわゆる「マネジメント手法」に依存しない!
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いわゆる「マネジメント手法」に依存しない!
いつもありがとうございます。
船井総合研究所の島崎です。
最近、マネジメントのご相談を多くいただくようになりました。
「教職員をどうやって育成すればいいのか?」
「主任のマネジメント力はどうすれば上がるのか?」
これらを解決するために、
いわゆる「マネジメント手法」等を検討し、導入してきました。
分かりやすいのは、「人事評価制度」や
それに紐づく「キャリアパスの整備」などです。
上記の手法は意義のある取り組みで、効果的なのですが、
どうやら、幼稚園教諭や保育士という仕事においては、
なかなかフィットしづらい側面も多い、
という印象を個人的には持っています。
(このあたり、皆さんはどのようにお考えでしょうか?)
上記の理由としては、
・仕事の成果を定量的に図りづらい
→売上とか生産性とか、簡単には図ることができない(そもそもするべきなのか・・とも最近は思います。。)
・報酬を上げづらい収益構造である=労働集約型
→収入には天井があり、それ以上は利益に影響してしまう(一般企業みたいに業績を成長させ続けるには限界がある)
・業務時間をコントロールしづらい
→「保育」にあたる時間が固定されており、時間の使い方が限定的になる
・法人内のポジション(役職など)が限定的
→「家業」であれば、学年主任、主任のポジションが一般的
・よって、「昇進」を意識した学生や教職員が多くない
→そもそも、それだけの責任を負いたくない というご意見もよく耳にします
これらが現場の実態ですから、
個人の成果を定量的に判断して、評価して、それに見合う報酬を与えて・・
みたいな動きが取りづらいわけです。
いわゆるマネジメント手法として、
人事評価制度を導入し、報酬と紐づけることには、
なかなかなハードルがあるように考えています。
一方で、様々な方からマネジメントについてのお考えや取り組みをお聞きする中で、
上手くいっている方々に共通している点が、
「性善説に立ち、一人ひとりを応援するマネジメント」です。
一人ひとりの「教諭としての成長意欲」や
「子どものために」という想いを最大化させる
という考え方に立ったマネジメントです。
これを実現させるために必要なことは以下の5つです。
・法人のMVVの明確化
・法人MVVの説明、及び共有及び定期的な振り返り
・個人ビジョンの明確化(どういう先生になりたいのか)
→一人ひとりにかつての「夢」を思い出させることが大切
・個人ビジョンに近づくための「研修機会(園内研修)」
・個人ビジョンに近づけているかの定期的なフィードバック(半年毎)
評価制度という「仕組み」そのものを作ることに集中するより、
教職員一人ひとりの「憧れていた、なりたかった先生像」を明確にさせて
それらを実現できるための体制を作っていくことに集中した方がよさそうです。