少子化時代の経営のキーワードは
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少子化時代に対応する「シームレス経営」
突然ですが、「少子化」に対してどのような備えをされていますか?
地域差はありますが、少なくとも幼児教育・保育の分野で事業をされている方は、
かなり真剣に考えていらっしゃることと思います。
少なくとも、
「このままで大丈夫なのか?」
と焦りを覚えている方が多いのは間違いありません。
先日、新聞各紙等で報道されておりましたが、
今年の出生数は90万人割れとなる可能性が高いとのことです。
本当にそうなれば、国の推計よりも2年早く90万人割れとなるそうです。
子どもたちが減っていく中で、幼稚園や保育園という事業を主としている法人は
どのような経営をしていくべきでしょうか。
そのキーワードは「シームレス」です。
シームレスとは、「継ぎ目がない」状態を示す言葉です。
・「誰でも通える」
・「いつでも(いつまでも)通える」
このような様子を子ども目線で考えたときに、それは継ぎ目がない状態ですから、
これを「シームレス経営」と呼んでいます。
3~5歳の幼稚園であれば、0~5歳での認定こども園が必須ですし、
0-5歳の認定こども園であれば、小学生の為の学童保育やスクール機能が必要ですし、
0-12歳の学童が併設された認定こども園であれば、
児童発達支援や放課後等デイサービス等の展開も視野に入れるべきです。
その地域に生まれるあらゆる子どもたちが、
皆さんの法人や園に通えるような事業展開ができれば、
少子化であっても事業が発展していく可能性が高まります。
なお、様々な要因で、シームレス経営が難しいという場合は、
力相応に、その地域で最も最適の規模での経営に舵を切ることです。
毎年50名の園児募集が厳しいという場合は、
40名、もしくは30名での募集で経営が安定するように、
事業構造を作り直す必要があります。
これは、ただ規模を小さくしましょうというものではなく、
当然ながら、収益性を維持しながら、戦略的に実施していく必要があります。
ここについては、研究会等でお伝えしていきたいと思います。
少子化時代であっても、園や事業を存続させるために、
何が適切かをじっくり考えて、決断すべきタイミングが迫っているように感じます。