園が選ばれるための「課外教室」戦略
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いつもお読みいただきましてありがとうございます。 船井総合研究所の山口雄大でございます。
皆様もご存知の通り、少子化のスピードは加速し、業界は正念場を迎えています。2026年度以降、地方では10年で30%以上の年少人口減が珍しくなくなり、これまで安泰だった都市部ですら「定員割れ」が常態化する、真の淘汰の時代に突入しました。
もはや、これまでの園児数を維持するには地域シェアを奪い続けるしかありません。しかし、物理的なシェア拡大には限界があります。これからの時代に求められるのは、単なる預かりの場ではなく、「遠くからでも、多少無理をしてでも通わせたい」と保護者に熱望される圧倒的なブランド力です。そのブランド構築の核となる戦略こそが「課外教室事業の高度化」なのです。
実際に、地域で圧倒的な支持を集める法人は例外なく課外教室に心血を注いでいます。中には10以上のコンテンツを揃え、保護者の入園動機の第1位が「課外教室の充実度」という園も有ります。
課外教室を強化する上でのポイントとは!?
① 既存コンテンツの「鮮度」と「質」を再定義する
多くの園では外部委託による課外教室を導入されていますが、今一度その中身を直視してください。講師の熱量不足、数十年アップデートされていない平成どころか「昭和型」のカリキュラム、形骸化した集客……。これらはブランドを高めるどころか、逆に園の評価を下げ、機会損失を招くリスクとなります。まずは、今のコンテンツが「2026年以降の保護者のニーズ」に耐えうるものか、シビアに見直すことが第一歩です。
② 「自園運営」へのシフトで、ブランドと収益をコントロールする
専門性の高い英会話などを除き、可能な限り「自園運営」への切り替えを推奨します。なぜなら、自園運営にすることで、プログラムの質や集客に対して園全体に「当事者意識(責任)」が生まれるからです。自ら内容を磨き、自ら魅力を伝えるプロセスそのものが、園独自の教育理念を具現化し、他園との決定的な差別化=ブランド力へと昇華されます。さらに、収益構造の面でも自園運営の方が利益率が高いケースも有り、次なる教育投資への原資を生み出す好循環に繋がります。
課外教室を強化する上でのポイントとは!?
③正課活動との連動による「教育の付加価値」最大化
さらに今後、他園と決定的な差をつけるポイントは、「午前中の正課活動と午後の課外教室の連動」にあります。これまでの多くの園では、正課は担任、課外は専任講師と完全に分離されていました。しかし、これでは保護者から見て「園で習い事ができる便利さ」という利便性の価値に留まってしまっているのが現状です。
目指すべきは、正課で子どもたちの「興味の種」を蒔き、課外でその「専門性を深掘りする」という一貫した教育デザインです。例えば、正課で体験した体操や音楽の楽しさを、午後の課外教室でより高度なスキルへと接続させる。あるいは、課外での学びを正課の活動に還元し、クラス全体の刺激にする。
このように正課と課外をシームレスに繋ぐことで、園全体が「一貫した教育方針を持つ学びのプラットフォーム」へと進化します。この「園でしか実現できない一貫性」こそが、2026年度以降の厳しい選別の時代において、保護者が「この園でなければならない」と確信する最大の決め手となるのです。





