【保育事故の防止】“落ち着いてきた”は黄色信号!?
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【保育事故の防止】“落ち着いてきた”は黄色信号!?
皆様
いつも保育園経営.com のコラムをご愛読いただきましてありがとうございます。
船井総合研究所の菅野 瑛大(かんの あきひろ)です。
安定した保育にある落とし穴
新年度を迎えて2か月が経ちました。
新人職員はようやく現場に慣れてきて、それ以外の職員は連休明けの再慣らし保育も落ち着き、日常の保育に戻ってきたころではないでしょうか。
保育が安定化してくると、生活すなわちルーティン的な仕事が増えてきます。
はじめの2か月間は職員も園児もある種の緊張感をいつも以上にもって過ごします。
その為、ケアレスミスでの事故は比較的抑えられ、偶発的・想定外のものが中心になり、
一方でヒヤリハットが多くみられる時期であったのではないでしょうか?
それでは、「落ち着いてきた“今”」はいかがでしょうか?
大切な二つのルーティン
生活の流れ、保育の流れができてくると、癖付けされた動きをベースに働くことができ、
一つひとつが洗練されかつ標準化され、業務的な形になってきます。
これ自体は、仕事の下限品質を保つうえでは非常に重要かつ効果的なものです。
しかしこの「決められたルーティン」では、目の前のものに集中するために何かを見逃したり、
新たな発見や気づきがあっても、流れを止めないことを優先するために、後回しにしてしまったり、
といった形での発見や思考、議論・検討、挑戦等の新たな取り組みを阻害する要因にもなります。
ルーティンワークが得意な長所を活かす
多くの保育経営者や現場の先生方から教えていただいたことをルール化していくと、
保育ではいくつかある顔の中でも、
✓ 子どもたちの生活のリズムをつくる=ルーティンを形成する仕事
✓ 子どもたちの成長や状況に合わせたサポートをする=変化に対応する仕事
といった対局にある専門性を活かさなければならない非常に高度な仕事であるといえます。
ここで言えるのは「実は変化に対して本来は柔軟に対応できる職業」であるということです。
どうしても「業界柄、新しいことや挑戦することが苦手で…」というようなステレオタイプ的なとらえ方をしがちです。
しかし、仕事の本質で言えばむしろ逆なのです。
目指す方向性を定めてあげる
今回のコラムのテーマにある「保育事故の防止」にもつながる「意識づけ」を考えます。
そのためにはまず、マネジメント層のマインドチェンジから始めましょう。
これまでの議論で、決して変化に適応するのが苦手な職種ではないことが分かりました。
では、何が苦手なのか、プラス発想で言えば何が得意すなわち長所なのか。
子どもたちの成長を促すように変化のきっかけをつくることができるのはなぜか?
これはどうしていくか「目標」があり、そこに対して「計画」をたて、
一つひとつの取り組みに「ねらい」を持ち「実践」し、「見直しとリトライ」を
行う流れが出来上がっているからです。
これを、事故防止や防犯を含めた安全面の強化や保育の質向上につながる取り組みにおいても構築することが求められます。
目指すべきものを明確にして、そのゴールに向けて何をするか、
その一つひとつの取り組みがどのような効果を生むものなのか、
それらを実行しながらPDCAをまわすことができる状態を以下に作っていくか。
イメージできるものを具現化していくことが得意な業界特性を活かしたマネジメントを
行うことで安全性の担保のみならず園全体のレベルアップにもつながります。
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