【企業主導型保育事業】財務監査・労務監査について

2023年4月12日配信

テーマ:
企業主導型保育 その他

【企業主導型保育事業】財務監査・労務監査について

いつも コラムをお読みいただきありがとうございます。
船井総合研究所 子育て支援部の菊地です。
本日は『企業主導型保育事業』の財務監査・労務監査についてお伝えさせていただきます。
 
保育運営の監査は、メルマガをお読みのほとんどの企業主導型保育事業者様は受けたことがあるかと思いますが、財務監査・労務監査については未経験という方もいらっしゃるかと思います。
 
どんな内容を確認されるのか、どんな指摘を受けるのか不安に思われている方も多いのではないでしょうか?
本コラムでは、船井総研が監査に立ち会う中であった、実際の指摘事項等を解説いたします。
 

【財務監査の概要・準備・指摘事項】

 
財務監査では、予算書から月次収支管理、決算を始め、経費支出の処理や計上方法等の会計に関して網羅的に確認していきます。
中でもここ1~2年でよくみられるようになってきた点が“契約”です。園が不利な金額や条件で契約していないか、それを防ぐために2社以上の見積もりや入札などが経理規定等に従って適切に行われているかを整理していくことが重要です。
 
また、実際の指摘事項としては、下記のようなものが挙げられます。
 
・予算書においては収入と支出の予算を作成し、月次で予実の管理を行うこと
・別事業を含めて(税理士等)業務委託費を按分計上している場合、内訳・根拠がわかるようにすること
・契約及び発注に関しては、取引の内容・金額に応じた決裁者や具体的な手続を定め、運用し、決裁文書等証跡を残すこと
・整備費工事における業者選定までの経緯(他業者との価格比較等)について資料や随意契約の場合は理由書を提示すること

 
このように、開所前の整備に関する項目など含め全てを確認されますので、書類準備が重要になってきます。
 

【労務監査の概要・準備・指摘事項】

 
労務監査が他監査と最も異なる点は、職員ヒアリングが行われる点です。労使関係の実態を把握し、従業員にとって不利な状況になっていないか、法人は規定や雇用契約に則っているかを確認されます。
職員さんへ就業規則や処遇改善について等は周知をしていたとしても忘れてしまっているケースもありますので改めての周知が必要になります。
 
また、実際の指摘事項としては、下記のようなものが挙げられます。
 
・労働条件通知書を作成し職員への交付もなされているが、就業規則等に規定の内容(例えば、賃金からの控除項目、教育訓練休暇)について労働条件通知書への記載が一部不足しているものがあるため、記載内容の見直しを行うこと
・時間外及び休日労働に関する協定について、時間外休日労働をさせる必要のある業務の種類については保育のみ協定がなされているが、勤怠記録及び施設とのヒアリングにおいて看護師及び事務担当者についても時間外労働が確認できたため、実態に即した協定内容とすること

 
このように、規則が定まっているか、それに則って運用されているかが重視されます。
一度定めたものが実態と合わなくなっていないか、適宜修正等行うことができているかをご確認いただければと思います。
 

企業主導型保育事業監査対策セミナー2023

 

企業主導型保育事業監査対策セミナー2023

 
保育の現場ではどうしても目の前の業務があるばかりに監査を見据えた取り組みまでは日々できていないことも多いです。その結果、監査の通達が来てからの準備になりさらに業務過多が発生。また“乗り切る”ための準備であるために指摘事項も多くなり、改善報告のために業務が増えるといった悪循環になってしまいます。これは現場主導ではなかなか改善していかない課題ですのでトップダウンで解消していく必要があります。
 
とはいえ、お忙しい中膨大な資料に目を通すことは難しい、異業種参入であるため保育のことは全くわからないという方も多くいらっしゃると思います。そこで今回は「企業主導型保育事業監査対策セミナー2023」と題しまして、“2時間”で最新事例も含めた監査対策のポイントを、具体的な対応方法を中心にお伝えいたします。
法人のリスクマネジメントという視点でぜひご参加ください。

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