保育士が働き続けられる環境づくりの重要性

2022年10月13日配信

テーマ:
働き方改革

保育士が働き続けられる環境づくりの重要性

量的拡充から質の向上へ

 
待機児童解消施策として行っていた施策保育の受け皿の整備が進み、待機児童は年々減少しています。昨年度は5,634人で前年比6,805人の大幅減少という結果となりました。また、令和3年5月に厚生労働省子ども家庭局保育課から公表された「保育を取り巻く状況について」によると、保育所の利用児童数のピークが令和7年にくると予想されています。以上のことから、国は保育の受け皿の確保は一定の基準に達したと判断し、より「保育の質の向上」に重きを置き始めています。そのため今後はその達成に向けた制度が打ち出されていくと予想されます。
 

保育の質を向上させるために

 
ではそんな保育の質を向上させるにはどんなことをすればよいでしょう。
提供するサービスである保育内容自体を深めていかなければいけないのかもしれません。
あるいは保護者支援を手厚くしてもよいかもしれません。
しかし、質の向上に向けてまず始めないといけないことは、土台構築として、上記のようなことを議論・実践できるような意欲ある職員を持つことです。
 
そのために意欲ある職員の採用・育成が重要になってくるのですが、とはいえ育成環境を構築できたとしても、育成した職員が辞めてしまっては意味がありません。育った職員が活躍し続けられるよう、魅力ある職場づくりを行うことがまずは重要になります。
こうしたことは保育の質の向上はもちろんですが、ほかに採用の際にも有利に働くため、実施のメリットは大きいです。
 

課題の把握

 
弊社では働き続けられる環境整備のサポートをさせていただく際に、ハーズバーグの 2 要
因理論という職員が満足感を得られる要因と、不満足を感じる要因を分析した理論を活用
しています。満足要因は実施をし、不満足要因は解消していくことで、魅力ある職場づくり
が作られていきます。
満足要因は
・達成感や承認
・仕事そのものへのやりがいや誇り
・責任・裁量権
・昇進・キャリアアップ
不満足要因は
・法人理念やその浸透
・管理・マネジメント体制
・職員同士の人間関係
・労働環境
・給与 がございます。
働く環境整備のサポートを数々行っていますが、
成功している園ではこうした課題をきちんと把握し、
それを解決するように動いていると感じます。
それによりただ働き続けられる環境ができるだけでなく、
意欲ある職員が生き生きと働ける環境も構築することができます。
 

成功事例

 
実際にそんな魅力ある職場づくりに成功し、開園初年度から定着率9割以上を維持している法人が取り組んだ取り組みを簡単にご紹介いたします。
①理念浸透による定着
園の方向性が不透明なことによる不安から、うまく定着できていなかった反省を生かし、
採用の段階から理念に共感した方を採用し、読み上げによるインプット、目標管理によるアウトプットを仕組化することで
理念浸透を徹底して行い、定着につながりました。
 
②コミュニケーション活性化
園長・主任・副主任が、シフトの中でクラスにヘルプに入る時間をつくり、現場業務を一緒に行うことで、悩みがあった際に相談しやすい環境を醸成しています。
ヘルプに入る時間は、職務分掌の見直しや業務量を見直すことで時間を作っていました。
コミュニケーションを活性化することで、職場同士の人間関係を円滑化し信頼関係をはぐくむことに成功したと考えられます。
 

結びに

 
“保育の質の向上は「こどもの最善の利益」という保育本来の目的に加えて、「選ばれる園」という視点も今後重要なキーワードになります。
そんな保育の質の向上のためには特に意欲ある職員が長く働ける環境づくりは重要です。
 
弊社では「働き続けられる環境づくりセミナー」と題して、
上記に挙げた理念浸透やコミュニケーション活性化の、さらに具体的なお話や、そのほか全国の意欲ある職員が長く働ける環境づくりのために取り組んだ事例をお話しいたします。
ゲスト法人にもご登壇いただき実際の取り組みについてお話しいただくため、ぜひご参加下さい!
 

保育士が働き続けられる環境づくりセミナー

保育士が働き続けられる環境づくりセミナー

 
理念浸透による生き生きとした職場づくりをお伝えします!
<開催日時>
①11/11(金)
②11/17(木)
③11/25(金)
④12/01(木)
※①は弊社丸の内オフィスにて来場型で開催②③④はオンライン開催となります。

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