「選べる」保育士採用の実際の取り組み事例②
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「選べる」保育士採用の実際の取り組み事例②
いつもお読みいただきありがとうございます。
株式会社船井総合研究所の永田屋でございます。
求職者に伝わる「職場の魅力」の伝え方
少子化や待機児童減少に伴う園同士の競争の激化により、自分たちの力で園児を集めるということがより一層求められるようになりました。環境の変化の煽りを受け、全国の園で地域に向けた積極的な情報発信が進んでいます。保育士の求職市場においても同様に、従来のようなハローワークやindeedの求人情報のみではなく、様々な形での情報発信が盛んになっています。
園のHPに加えて採用のHPを整備することは保育業界でも広がりつつありますし、採用専用のInstagramやLINE、TikTokなどを開設するなど、様々な形で求職者にアプローチをする法人が増えてきています。スマホでなんでも情報が手に入る時代において求められるのは、気軽かつリアルに園の職場環境や雰囲気を伝えることです。様々なWEBツールが発達した今、見学に行かないと内情が見えないという園と、スマホ一つで働いている姿や雰囲気を伝えられる園では、スタートラインで大きな差が開いてしまっていると言えます。
アソシエ・インターナショナル様においても、様々な情報発信の取り組みを行われていますが、生き生きと働く姿を積極的に発信することで、職場のリアルさを鮮明に伝えています。職員の働く姿をHPやInstagramで積極的に発信することに加え、特徴的なのはHP等に掲載されている採用動画に代表されるような、そこで働く人の生活や考え方にまでフォーカスを当てたコンテンツを発信している点です。この動画では、保育士の方が働く姿よりも、プライベートで家族や友人と過ごすリアルな生活の一部が多く登場し、どのような価値観の人が、どんな思いで生活し、仕事に向き合っているのか、リアルに想起できる内容になっています。もちろん様々な職員の中の一部の抜粋にはなりますが、法人や働く職員の「リアルさ」をうまく表現し、求職者の共感を生んでいる事例と言えます。
また、上記のオンラインの取り組みに加え、オフラインでの取り組みも充実させる必要があります。採用活動の入り口において充実したオンラインのコンテンツはとても重要になりますが、就職・転職という大きな決断においては、オフラインでのリアルな体験も非常に重要な要素になります。
アソシエ・インターナショナル様は現在25施設以上を運営していらっしゃいますが、現在も面接には社長自らが同席し、会社や職場の魅力を直接伝えていらっしゃいます。その際にはただ同席して話すだけではなく、動画などを使いながら求職者に対し具体的に職場のプレゼンを行い、職場の魅力がリアルなイメージと熱量をもって伝えられる取り組みを実施していらっしゃいます。また不動産会社と連携し、面接後は即日そのまま物件の内見に行くなど、そこで生活する求職者自身のイメージをスピーディかつ鮮明に持ってもらう取り組みも実施しています。
就職・転職にあたっては、様々な不安がどうしても求職者にはつきまとい、働く環境や条件はもちろん、一変する生活など人生全体に漠然とした不安を持ちやすくなります。そのような求職者に寄り添って不安を払しょくするとともに、オンライン・オフライン両軸から魅力を伝えて法人のファンになってもらうこと、それが求職者への情報発信において非常に重要な視点になります。実際にアソシエ・インターナショナル様においては、この「夢と憧れの共感型採用」により、内定承諾率は80%以上を誇っています。
内定・入職に導くスピーディなクロージング
前回からに引き続き、魅力ある職場づくりと、その伝え方についてお伝えしてきましたが、意外と見落としがちなアプローチのスピード感についてお伝えできればと思います。
一般的に、よほど決め打ちでない限り求職者は就活の段階で複数の候補を並行して進めているケースが大半です。複数の求人サイトに登録したり、エントリーをする中で、求職者は日々いろいろな媒体・法人から情報を受け取っています。そのような求職者に対して、皆様の法人では問い合わせから採用に至るまで、どれぐらいのスピード感をもって対応をしているでしょうか。問い合わせ時点ではとても温度感が高かったのに、日程を調整して面接日が近づくと、温度感がとても下がっている・そもそも連絡がつかないということは、採用に携わる方であればあるあるだったりします。
アソシエ・インターナショナル様では、WEBツールを用いて問い合わせを管理しており、ほぼすべての求職者に対し問い合わせ即日での面接日確定・最長でも1週間以内の面接実施・採用者にはその場での内定通知書の発行を徹底されています。面接後も、入職までに定期的に法人からアプローチすることで、期間を通じて求職者の温度感を高く保ち続ける取り組みを実施しています。
上述の通り、求職者は不安や迷いの中で求職活動をしていることが一般的です。日々色々な情報に触れ、考えや方針が変わりやすいということも想定されます。ある意味では考える隙を与えず、採用まで法人主導でスピード感をもって引っ張っていってあげることが、しっかり入職まで至ってもらうために重要なポイントになります。
「選べる」保育士採用実現に向けて
本日は保育士の「選べる」人材採用の実際のポイントと事例についてご説明しました。
人材採用については、保育業界の長年の問題でもあり、採用に向けた様々な取り組みをこれまでも取り組んでこられた方が多いかと存じます。しかし今年はうまくいっても来年はまたどうなるかわからない、という不安定な状況の法人も多いのではないかと思います。毎年安定的に人材を確保し、「選べる」人材採用を実現するために、中長期的な法人づくりを今一度ご検討されてみてはいかがでしょうか。
弊社では9月28日に、保育士採用の先進的な取り組みを実践されている株式会社アソシエ・インターナショナルの内山様をゲストとしてお迎えし、「保育士採用に困らない法人づくりセミナー」を開催予定です。今日の内容を踏まえまして、少しでもご関心のある方はぜひご参加いただけますと幸いです。1日程の開催となっており、関心はあるが日程の都合が合わない、という方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。