「選べる」人材採用の実際の取り組み事例

2022年8月9日配信

テーマ:
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「選べる」人材採用の実際の取り組み事例

いつもお読みいただきありがとうございます。
株式会社船井総合研究所の永田屋でございます。
 
今回のメルマガでは前回に引き続き、保育現場の「選べる」人材採用についてお伝えいたします。前回はその重要性や実現に向け取り組むべき施策の概要についてお伝えいたしました。今回はその実践事例をご紹介し、来年度に向けた皆様の採用活動の参考にしていただければと思います。
 

東京23区で「選べる」人材採用を実現する株式会社アソシエ・インターナショナル様

 
本日ご紹介するのは、東京都目黒区・港区を拠点に保育所を展開する株式会社アソシエ・インターナショナル様です。代表取締役の内山氏は、某大手保険会社で人事責任者を8年、某大手保育会社で人事・施設開発責任者を3年経験しており、過去1万人の面接を行ってきたいわば人事の「超プロ」で、代表就任後様々な採用関連の取り組みを実践していらっしゃいます。
 
「採用の取り組み」と一言に言っても、そこには様々な取り組みがあり、一般的には、求人の出稿や、人材紹介会社の活用、就職説明会への参加などがぱっと浮かびやすいかと思います。そういった取り組みももちろんとても重要ですが、その効果を最大化するためにも、より広範囲で多角的な視野で採用活動を考えていく必要があります。
 
求職者をただ集めるだけでなく、その土台となるそもそもの職場環境づくりから、応募者を最大限採用に結びつけるフォロー体制まで、一貫して効果を高めていくことで、「いろいろ取り組んではいるが、状況が良くならない…」という保育現場でよくあるお悩みの軽減・解消につなげることができます。
 

採用活動を成功に導く「土台」となる働きやすい職場づくり

 
採用活動の取り組みで「働きやすい職場づくり」と言うと、少しジャンルの異なる話と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。しかし前回もお伝えした通り、いかに好条件であったり、広告費をたくさんかけて目に留まるようにしても、そもそもの職場環境に魅力がなければ、求職者の興味・関心を誘うことは難しくなります。また入社してくれたとしても、安定的な定着にはつながりにくく、結局採用活動がまた必要になるという悪循環に陥ってしまう可能背があります。採用活動を安定的に進めるには、大前提となる職場環境を整えることが、意外と見落としがちな第一歩となります。
 
アソシエ・インターナショナル様では、徹底した労務環境の改善に取り組まれています。希望した職員は9日間の連休が取れる「皆で9連休」制度の導入、行事の開催日の調整による全職員完全週休2日の実現、デジタル化による業務効率化など、仕組みにより徹底的にホワイトな職場環境づくりを行っており、月の残業時間は全職員で5時間以内となっています。
また女性の多い保育の職場では、ライフステージの変化が仕事の負担となりやすいため、時短正社員や業務委託等によるライフステージに合わせた多様な働き方の導入や、希望に合わせて妊娠がわかったタイミング以降いつでも休暇に入れるようにするなど、仕事と生活のバランスに配慮して仕事を継続しやすい取り組みを行っていらっしゃいます。
 
また組織づくりの面においても、一般的なフラットな形ではなく、様々な階層の役職・役割を設定し、権限を職員に与える形をとっています。「キャリアアップを目指さない保育士が多い」というお悩みをお持ちの経営者は多いかと思いますが、単に保育士の意識が低いのではなく、組織として次のステップが高すぎてイメージがわかないという、保育園の構造的な問題が根源的に起因しているケースも散見されます。本来自分のできることが増えたり、それが評価されて役割や処遇が上がることにポジティブな保育士は多く存在しています。様々な階層のステップを用意することで、職員一人一人の仕事のやりがいにつながったり、権限の委譲による主任や園長の仕事負担を軽減することも可能となります。
 
上記のような取り組みを実施することで、実施前に30%近かった離職率は、7~9%程度まで改善し、有効求人倍率が6倍を超える東京23区において、内定承諾率80%、内定率77%という数値を実現しています。またその労働環境を求人でアピールできたり、実際に職場環境が改善することで保育士の間で口コミが広がったりと、複合的に採用活動に好影響をもたらしています。実際に職員の知り合いを紹介してもらうリファラル採用は、採用全体の44%を占めるというかなり高い状態となっています。そもそも自分の働く環境に満足していないと、友人に紹介しにくいということを考えても、このような取り組みがいかに採用活動に影響しているかおわかりいただけるかと思います。
 

 

保育士採用に困らない法人づくりセミナー

 
本日は保育士の「選べる」人材採用の実際の事例についてご説明しました。
 
人材採用については、保育業界の長年の問題でもあり、採用に向けた様々な施策をこれまでも取り組んでこられた方が多いかと存じます。しかし今年はうまくいっても来年はまたどうなるかわからない、という不安定な状況の法人も多いのではないかと思います。毎年安定的に人材を確保し、「選べる」人材採用を実現するために、中長期的な法人づくりと、実際の採用活動を今一度見直してみてはいかがでしょうか。
 
弊社では9月28日に、保育士採用の先進的な取り組みを実践されている株式会社アソシエ・インターナショナルの内山様をゲストとしてお迎えし、「保育士採用に困らない法人づくりセミナー」を開催予定です。今日の内容を踏まえまして、「選べる」人材採用を実現する法人づくりと、実際の採用段階で押さえるべきポイントについて開設いただきます。少しでもご関心のある方はぜひ下記より詳細をご確認いただけますと幸いです。。
 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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