【企業主導型保育事業】監査について
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【企業主導型保育事業】監査について
いつもご愛読いただきありがとうございます。
株式会社船井総合研究所の岩本です。
本日は『企業主導型保育事業』の監査についてお伝えさせて頂きます。
ご参考にしていただければ幸いです。
児童育成協会による監査体制
監査体制が2020年度から大きく変更され、
全体的な監査(現在 オンラインでの監査が主流)だけでなく、
労務面、財務面の監査がそれぞれ行われるようになり、「巡回指導」も実施されているようになってきました。
労務監査や財務監査はコロナ禍でやや遅れ気味でしたが、収束に向かいつつある現在、
これらの監査予定日が届いている事業者様も出てきました。
また、事前告知のない抜き打ち調査も一部の保育園で相変わらず実施されております。
こうした監査にきちんと臨めるよう、前々からの準備をしたいところです。
何度も受けたことのある法人様はご存知かと思いますが、監査の準備には大変時間がかかります。
また、労務監査や財務監査に際しては、本業の給与規定や就業規則の変更を行はなければならない可能性もあり、時間だけでは対処できない可能性もあります。
さらに、認可保育所等を運営されている方でも、企業主導型保育事業の異なる監査基準に戸惑われる方も多くいらっしゃいます。
企業主導型保育事業は、その特性から4~6月に比較的人員に余裕が生まれることが多いです。
もちろん園によって異なるとは思いますが、
この比較的人員に余裕があるこの時期に、
監査の準備をしておくと良いかと思います。
監査で指摘事項があった場合
監査の際に指摘事項があった場合、文書での指摘を受け、
改善が見られない場合は特別立入調査が実施されます。
また、特別立入監査については、
・運営等に問題が発生又は発生のおそれがある施設
・通報や苦情があった施設
に対して行われるものであるため、
通常監査を経ずにいきなり特別立入調査が入ることもあります。
特別立入調査が入った場合、
最終的には助成決定取り消し、助成金返還になる可能性もあります。
さらに、通常監査で文書指摘のあった施設、
特別立入調査のあった施設に関しては施設名も公表されます。
一方で、
施設側に問題がないのに指摘を受けるケースも散見されます。
その際に、きちんと自施設の利を訴えられるよう、
制度や監査に関する知識も習得しておくと良いでしょう。
近年指摘の多い監査項目
弊社が監査に立ち会う中で比較的多く指摘された監査項目の一部をまとめました。
ぜひ参考にしていただければと思います。
・施設定員の1割(小数点以下 切り上げ)が自社従業員枠になっていない
・無償化を適用しない場合の利用者負担額(保育料)が契約書等に記載されていない
・不審者対応訓練を 年2回以上実施していない
・病児保育事業について指導医 または 協力期間と緊急時の対応について文書による取り決めを行っていない
・乳幼児の健康診断・歯科検診の健康診断書に、実施日・医院名・医師名・医院の院・医師の院がない
・連携推進員や体調不良児保育担当の看護師が常駐していない(助成金の返還事例も)
・月1回の検便ができていない
・主要簿(仕分日記帳(伝票)、総勘定元帳)や補助簿(固定資産管理台帳、現預金出納帳、小口現金出納帳、未収金台帳、未払金台帳)に不足がある
・休憩時間中でも外出ができない、午睡チェックや書類作成業務をさせている
以上いかがでしたでしょうか。
ご経験のある方であれば実感を持っていただけると思いますが、
監査はかなり細かいところまで見られます。
繰り返しにはなりますが、指摘が入ってしまうと、
場合によっては助成金の返還に発展する可能性もあることから、
制度を理解し、適切に準備を進めていく必要があります。
船井総研では、企業主導型保育事業の監査に備えて、
・具体的にどのような準備をしておけばよいかわからない
・今年度開園して初監査に向けて準備を行っておきたい
・保育面だけでなく、労務面や経理面等保育内容以外の監査内容にも不安がある
という方のために、「企業主導型保育事業監査対策セミナー」を実施しております。
是非、最新の監査について知る機会、事前準備のステップについて確認する機会として、
ご活用いただければと存じます。