保育士採用の勝ち方|多様化する求人チャネルを完全攻略!
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船井総合研究所 子育て支援部の児玉です。
「職員の採用が、年々難しくなっている‥」
「ハローワークには求人を出しているのに、全く応募が来ない」
「人材紹介会社を利用しているが、紹介フィーが高騰していて頭が痛い」
これは、私たちが日々のコンサルティング現場で、多くの保育園・幼稚園・認定こども園の経営者様からお聞きする切実な悩みです。
採用がうまくいかない園の状況を詳しくお伺いすると、その多くが「採用施策が断片的・点的になっている」という共通の課題を抱えています。ハローワーク「だけ」、特定の紹介会社「だけ」に頼るなど、限られた手法に固執してはいないでしょうか。
保育士の求職者が仕事を探す方法は、もはや一つではありません。多様なチャネルで情報を集めるのが当たり前の今、園側もあらゆる採用チャネルを漏れなく活用し、網羅的にアプローチする「面の戦略」が不可欠です。「どの施策が一番効果がありますか?」というご質問をよくいただきますが、答えは一つではありません。これからご紹介する手法を愚直に、そして徹底的に「やりきる」園こそが、激化する採用競争を制することができるのです。
本日は、明日から実践できる具体的な採用手法と、その活用ポイントについて解説します。
採用を制する園が実践する5つの打ち手
①【基本のキ】ハローワーク活用の最適化
ハローワークは、今も昔も保育士採用の基本です。しかし、ただ求人票を提出するだけでは効果は半減してしまいます。
ポイントは、ハローワークの担当者と顔の見える関係を築くことです。Webでの出稿も可能ですが、できれば定期的に窓口へ訪問し、自園の魅力や求める人物像を直接伝えましょう。熱意が伝われば、担当者が気になった求職者へ積極的に声をかけてくれる可能性が高まります。
また、ハローワークが主催するお仕事説明会や、自治体が実施する保育の採用フェアなどにも積極的に参加しましょう。ハローワークは利用する年齢層が比較的高い傾向にあるため、結婚・出産・介護などで一度現場を離れた経験豊富な潜在保育士との出会いが期待できる、非常に有効なチャネルです。
②【攻めの姿勢】有料求人媒体・スカウト機能の徹底活用
現在、保育専門の有料求人媒体は多岐にわたります。クリック課金型、掲載課金型、そして紹介会社よりは安価な成功報酬型など、様々です。
ここで重要なのは「待ち」の姿勢から脱却することです。特に、多くのサイトに実装されている「スカウトメール機能」は、積極的に活用すべきです。自園の求人にお気に入り登録してくれた人にだけ送る、という受け身の使い方では不十分です。
無料または契約の範囲内で送付できるスカウトメールは、必ず上限まで送付することを基本としましょう。勤務地や本人の経験などが求める人材像と合致すれば、積極的にスカウトを送る「攻めの姿勢」が、まだ貴園の存在を知らない優秀な人材との出会いを創出します。
③【コストと確実性】紹介・派遣会社の戦略的活用
「とにかく急いで1名採用したい」「年度途中の欠員を補充したい」といった緊急度と確実性を求める場合、人材紹介会社は依然として有効な選択肢です。
コストはかかりますが、採用活動にかかる時間や労力を考えると、結果的にコストパフォーマンスが良いケースも少なくありません。特に、大量採用を計画していない場合は、自園で多くの母集団形成を行うよりも効率的です。
また、派遣会社を併設しているエージェントも多いため、まずは派遣職員として勤務してもらい、双方の相性を見極めた上で、直接雇用に切り替える(紹介予定派遣)という方法も、入職後のミスマッチを防ぐ上で有効な手段です。
④【新しい出会い】スポットワークで見学・体験を創出
単発・短時間の仕事をマッチングする「スポットワーク(スキマバイト)」の活用も、新たな採用チャネルとして注目されています。
いきなり「職員募集」として出すのではなく、「保育見学・体験」という名目で求人を出すのです。これにより、求職者は給与を得ながら園の雰囲気を体験でき、園側も本格的な採用活動の前に、相手の人柄やスキルをカジュアルに見極めることができます。
ブランクのある潜在保育士にとっても復職のきっかけになりやすく、双方にとってミスマッチの少ない、質の高いマッチングが期待できます。
⑤【未来への投資】自社メディアによる魅力発信
求職者が応募を検討する際、必ずと言っていいほど確認するのが、その園の「採用ホームページ」や「SNS」です。これらは、求人票だけでは伝わらない「園のリアルな空気感」を伝えるための最も強力なツールです。
特にInstagramは保育業界の主な採用ターゲットである女性の利用率が高く、写真や動画を通じて園の日常や保育方針、職員の働く様子を直感的に伝えられます。また、他のSNSに比べて炎上リスクが比較的低いのもメリットです。
まずは園の公式アカウントで日々の様子を発信するだけでも効果はありますが、より採用に力を入れるのであれば、職員インタビューや福利厚生、キャリアパスなどを紹介する「採用専用アカウント」の開設が非常に効果的です。
自園に合った採用戦略で、「選ばれる園」になる
ご紹介した5つの打ち手は、どれか一つだけやればいい、というものではありません。採用を成功させている園は、これらの手法を自園の採用目標人数や求める人物像に合わせて組み合わせ、多角的に、そして継続的に実践しています。
採用活動は、もはや「待ち」の時代ではありません。攻めの姿勢で多様なチャネルに網を張り、自園の魅力を積極的に発信していくことが不可欠です。
「自園にはどの手法が合っているのか、具体的に相談したい」
「採用戦略の立案から実行まで、専門家のサポートが欲しい」
そのようにお考えの経営者・理事長・園長の皆様は、ぜひ一度、私たち船井総合研究所にご相談ください。数多くの保育園・幼稚園の経営をご支援してきた専門コンサルタントが、貴園の課題に合わせた最適な採用戦略をご提案させていただきます。
まずは、お気軽に無料の経営相談をご活用ください。
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