貴園は「黒字」? それとも「赤字」?進む企業主導型保育園における経営の「二極化」
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いつも コラムをご覧いただきありがとうございます。
船井総合研究所 子育て支援部 マネージャーの児玉です。
企業主導型保育事業の令和3年度新規募集が終了してから3年以上が経ち、多くの園で運営が一巡した頃かと存じます。
弊社にご相談いただく経営者の皆様とお話ししていると、企業主導型保育事業の経営状態は、
①年間1,000万円以上の黒字を達成し、次年度の投資計画や積立金の活用を前向きに議論している園
②年間1,000万円以上の赤字が常態化し、来年度の資金繰りに頭を悩ませている園
という深刻な「二極化」が進んでいると強く感じます。
「企業主導型だから赤字は仕方ない」といったお声も耳にしますが、決してそのようなことはありません。貴園の経営状況はいかがでしょうか? 特に後者に近い状況であれば、現状を打破するヒントとして、ぜひ本コラムを最後までお読みください。
安定経営を実現する「黒字園」と、苦境が続く「赤字園」の決定的な違いとは?
まず、経営状態の良い園に共通しているのは、戦略的かつ計画的な経営を実践している点です。
「園児募集」においては、本格的な募集期間が始まる前から、日々のInstagramや、子育て支援イベント等を通じて、将来の見込み園児(保護者)との接点を地道に、そして継続的に作っています。その上で、計画的な園説明会や、丁寧な見学対応を徹底することで、安定した園児確保を実現しています。
「職員採用」においては、まず「いつまでに、どのような経験やスキルを持った人材が、何人必要なのか」という採用計画を明確にします。そして、その求めるターゲット人材に響く求人媒体を選定し、自園の魅力を効果的に伝えることで、ミスマッチの少ない採用活動を戦略的に行っています。
また、企業主導型保育事業の強みである、充実した「加算」を最大限に活用している園も多いです。認可保育園の場合、例えば病児保育を開始したくても、市区町村の子ども・子育て支援事業計画に基づく必要があり、すぐには実現できないケースがほとんどです。しかし、企業主導型保育事業は、毎年の事業計画申請で自園のニーズに合った加算を柔軟に申請でき、認められやすいという大きなメリットがあります。
黒字園ならではの悩みは、余った助成金の使い道、つまり「積立金」の活用法かもしれません。この仕組みを十分に理解せず、貴重な助成金を返還してしまっているケースも見受けられます。長く安定した運営のためには、将来の処遇改善や施設修繕、新たな投資に備えた計画的な積立が不可欠です。適切な積立・活用方法や予算管理についてご不明な点があれば、お気軽にご相談ください。
「仕方ない」という思い込みと経営のガラパゴス化
一方で、赤字経営に陥っている園の多くが、「企業主導型だから赤字は仕方ない」という思い込みに縛られています。
・園児募集の仕組みが整っておらず、場当たり的な対応になっている
・職員採用を人材紹介会社に頼りきりで、高額な手数料を払い続けている
・そもそも、どのような加算があるのかすら理解しておらず、申請すらしていない
このような状況では、収支の改善は見込めません。そして、こうした状態を招く最大の原因こそが、経営の「ガラパゴス化」なのです。
認可保育園であれば市主催の園長会など、地域の同業者と情報交換する機会も比較的身近にありますが、企業主導型保育事業者は地域に少なく、孤立しがちです。ましてや、経営がうまくいっている手本となる園を地元で見つけるのは、さらに困難を極めます。
「自園のやり方が本当に正しいのか分からない」
「他の園はどうやって黒字化しているのだろう?」
こうした悩みを抱えたまま、誰にも相談できずにいる経営者様は少なくありません。
では、どうすればこの状況を打破できるのでしょうか。その答えは、「全国の成功事例に学び、自園の経営を客観的に見直す機会を持つこと」です。
【9/26(金)開催】赤字経営から脱却するヒントがここに!全国の成功事例から学ぶ「企業主導型保育事業研究会」のご案内
船井総合研究所では、こうした課題を解決するため、全国の企業主導型保育事業者のための経営勉強会「企業主導型保育事業研究会」を定期的に開催しています。
もちろん、私どもコンサルタントから最新の制度改正のポイントや経営改善のノウハウもお伝えします。しかし、本研究会の最大の価値はそこではありません。
一番の価値は、全国から集まる、実際に黒字経営を実現している事業者様同士が、お互いの取り組みについて本音で情報交換できる点にあります。
「あの園では、どんな園児募集をしている?」
「職員の定着率を上げるための工夫は?」
「この加算、どうやって上手く活用してる?」
など、地元では決して聞けないようなリアルな情報を交換し、自園の経営をアップデートするヒントが満載です。
次回は、2025年9月26日(金)に東京ミッドタウン八重洲で開催します。
研究会には、1法人様1回限り無料でご参加いただける「お試し参加」の制度もございます。
この貴重な機会を、貴園の持続可能で安定した経営の実現にお役立てください。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
<開催日時・場所>
2025年9月26日(金) 10:30~17:00(昼食付き)
無料(1法人1回限り)
船井総研東京本社(2024年4月に八重洲ミッドタウンへ移転しました)
<無料ご参加条件>
・本研究会に過去ご参加された経験のない企業様
・経営者様、経営幹部の皆様
※ご参加は1回限りです。事業の経営判断ができる方がご参加ください。
【経営者様限定・無料ご招待】
延べ250園以上のコンサルティング実績を持つ船井総合研究所による「企業主導型保育事業」に特化した経営研究会


<開催日時・場所>
2025年9月26日(金) 10:30~17:00(昼食付き)
無料(1法人1回限り)
船井総研東京本社(2024年4月に八重洲ミッドタウンへ移転しました)
<無料ご参加条件>
・本研究会に過去ご参加された経験のない企業様
・経営者様、経営幹部の皆様
※ご参加は1回限りです。事業の経営判断ができる方がご参加ください。