【保育現場の「あれっ？」にメスを入れる】感覚統合が子どもたちの未来を変える：現場で役立つ支援の視点

2025年1月9日配信

いつもコラムをご覧いただき、ありがとうございます。
船井総合研究所の藤光です。

いつも子どもたちの健やかな成長を支えるために、現場でご尽力されている皆さまへ、本日は、「感覚統合」という視点に注目し、現場の課題解決に役立つヒントをお届けいたします。

園での日々の保育の中で、気になる行動を示す子どもたちにどうアプローチするか、悩むことも多いかと思います。その背景を理解し、支援につなげる手掛かりを一緒に見つけていきましょう。
さっそく、感覚統合の基本についてご紹介します。

感覚統合とは何か？

「感覚統合」という言葉に馴染みのない方も多いかもしれません。感覚統合とは、五感（視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚）や体の動きを感知する「固有感覚」など、私たちが日常的に受け取るさまざまな感覚情報を脳が統合的に処理し、スムーズに行動へつなげる力を指します。

例えば、子どもが遊具に上ったり、集団で遊んだりする際には、感覚統合の働きが重要です。感覚情報を適切に処理できていれば、バランスを取ったり、友だちと協力したりすることが自然にできます。しかし、この働きに困難がある場合、行動面や社会性に課題が現れることがあります。

感覚の問題を抱える子どもたちは、次のような行動を示すことがあります。

・音や光に過敏で、些細な刺激に過剰な反応を示す
・自分の身体の動きが不器用で、転びやすい、道具がうまく使えない
・注意が散漫で、座っていられない
・他の子どもたちとの関わりに戸惑う

こうした行動は、子ども自身が意図しているわけではなく、感覚の処理がうまくいっていない結果として現れます。

感覚統合を理解し、支援に生かすことで、子どもたちが感じている「生きづらさ」を軽減し、より自然に集団活動に溶け込める環境をつくることが可能です。たとえば、

・感覚に配慮した環境調整（静かな部屋の確保、触覚を刺激しない素材の利用）
・遊びを通じた感覚統合トレーニング（バランスボールやスイングなどの活動）
・保護者への適切な情報提供と連携

こうした取り組みが、現場の保育士さんの負担軽減にもつながります。

感覚統合の視点を取り入れることで、すべての子どもが安心して過ごせる園づくりの一歩となります。本メルマガでは、今後も感覚統合や現場で役立つ具体的な方法について詳しくお伝えしていきます。

子どもたちの可能性を引き出すために、ぜひ新たな視点を取り入れてみてください。

【感覚統合を支える新たなステージへ】
現場で感じる「この子にもっと寄り添った支援ができれば」という思いを実現する手段として、児童発達支援・放課後等デイサービスへの新規参入は、大きな可能性を秘めています。

発達に課題を抱える子どもたちを専門的に支援する場を設けることで、現場の保育士の負担を軽減しながら、子どもたち一人ひとりの未来をより豊かにするサポートができます。また、保育園・幼稚園・こども園での経験を生かすことで、スムーズに事業を立ち上げ、地域社会への貢献をさらに深めることができるでしょう。

「すべての子どもが安心して過ごせる環境をつくりたい」
その願いを実現するために、感覚統合を活用した新たなステージに挑戦してみませんか？

この度、実際に児童発達支援・放課後等デイサービスを始める際の具体的なステップや事例についてのセミナーを開催する運びとなりました。
ご興味のある方は是非、ご参加ください！