【企業主導型保育事業】「企業主導型保育事業における地域の課題対応に関する調査研究」から見る企業主導型のリアル Part2

2024年9月27日配信

テーマ:
時流・業界動向 セミナー・研究会のご案内

いつも コラムをご覧いただきありがとうございます。
船井総合研究所 子育て支援部 リーダーの児玉です。

秋の気配が感じられるようになり、朝夕は少し肌寒くなってまいりました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?

季節の変わり目で気温の変化が激しく、体調を崩しやすい時期でもあります。運動会の準備等でお忙しい園も多いかと思いますが、くれぐれも無理をなさらず、体調には万全の注意を払ってお過ごしください。

さて、今月のコラムでは、今年6月に公表された「企業主導型保育事業における地域の課題対応に関する調査研究」のポイント Part2をご紹介します。昨年度、企業主導型保育事業を運営されている皆さまのもとにもアンケート依頼が届いたかと思いますが、その結果が児童育成協会のホームページにて公開されています。

「調査研究事業報告書」および「好事例集」について
https://www.kigyounaihoiku.jp/info/20240620-01-tyousa

前回のコラム(Part1)はこちらをご覧ください。
https://hoiku-kodomoen.funaisoken.co.jp/column/category-nursery-post-10141/

「今後の展望・運営における課題」に関する調査結果の概要

「今後の展望・運営における課題」に関する調査結果のポイントは次の通りです。

・企業主導型保育施設として、「より特色のある保育を行う(66.6%)」が、「現在の保育を続ける(57.7%)」を上回っている。
・「空きがなく受け入れられない」と回答している施設が44.5%ある一方で、「園児が集まらず定員が埋まらない(27.7%)」「保育施設の経営が難しく、危機感を感じている(13.0%)」と回答している施設もあり、充足・経営状態の二極化が見られる。
・保育士採用の手段は8割以上がハローワークを利用しており、SNSやHPでの魅力発信を行っている園は半分以下である。

 「運営・経営状態の二極化」が見られる調査結果でした。弊社主催の企業主導型保育事業研究会の会員の多くは、空きがなく、SNSやHPでの情報発信も積極的に行い、特色ある保育をこれからも取り組んでいこうとされているケースが多いですが、全国的な傾向としては必ずしもそうではないことがわかります。

「職員マネジメント」に関する調査結果の概要

「職員マネジメント」に関する調査結果のポイントは次の通りです。

・自己都合により退職した職員の退職理由は、「家庭の事情のため」が71.6%と最も多く、次いで「身体の健康がすぐれなかったから」が42.1%、「職場内の人間関係のため」が33.4%だった(施設向けのアンケートであることに留意が必要)。
・保育士が働きやすくなるような取り組みとしては、「半日単位での有給休暇取得を可能とする」が72.3%と最も多く、次いで「給与額や賞与額の定期的な見直し」が65.0%、「上長との定期的な話し合いの場の設置」が62.9%だった。
・職員のマネジメントの取り組みとしては、「職員と対面でコミュニケーションの機会を持つようにしている」が89.1%と最も多く、次いで「管理職で、保育の方針や職員の育成等のすり合わせを行っている」が66.4%、「職員と1対1のミーティングを実施している」が58.9%だった。

 「職場内の人間関係」を理由とした自己都合退職が3分の1という結果が出ているものの、本調査が施設を対象にした調査であることを踏まえると、実際はもっと多いのではないかと推察されます。また、「職場内の人間関係」の改善に繋がるコミュニケーション関連のマネジメントを行っている園が多いこともわかりました。

「企業主導型保育事業における地域の課題対応に関する調査研究」から言えること

 Part1、Part2を通じて調査結果の概要とその考察をお伝えしましたが、改めて企業主導型保育園には単なる「預かり」ではなく、保護者や求職者を惹きつける魅力的な施設運営が求められていることがわかります。

魅力的な施設運営のためにはあらゆる「余裕」が必要です。金銭的な「余裕」、コミュニケーションに時間を割ける「余裕」、そして新しいことにチャレンジできる「余裕」。その「余裕」を確保するためには、本業の事業の規模・安定感を高めたり、企業主導型保育事業をきっかけに「こども事業」を展開したりする等 自法人に合わせた工夫が必須となります。

 企業主導型保育園は2021年を最後に新設されておりません。つまり、企業主導型保育施設を今 運営している(できている)事業者は、2016年から2021年という非常に短い期間に経営判断を下し、新設できたとても希少な、実効力のある会社・法人でございます。

 せっかく手にした、企業主導型保育施設という「唯一無二で、これからも競合が増えない経営の武器」、ぜひ最大限に活かしていただければと思っています。

最新情報の収集と、情報交換の場:企業主導型保育事業者向け勉強会

ここまで「企業主導型保育事業における地域の課題対応に関する調査研究」の調査結果報告書に基づき、特筆すべき結果を挙げさせていただきました。周囲がどのような運営状況なのか、取組を行っているかを知ることは企業主導型保育事業の今後の運営戦略を練っていく上で非常に重要です。

一方で、企業主導型保育園は、地域の園長会に参加できない(しづらい)、地域内に企業主導型保育園が少ない等で地域コミュニティの中で孤立しがちです。

船井総研では、2018年に企業主導型保育事業研究会を立ち上げ、情報交換と最新動向の共有を目的とした勉強会を定期的に開催し、専門コンサルタントによる新制度のポイントと、その対応についての解説・提案、そして 事業者同士の情報交換の場を提供し続けています。

次回の勉強会は、11/15(金)に東京で開催予定です。皆様の参加を心よりお待ちしております。

<開催日時・場所>
2024年11月15日(金) 10:30~17:00(昼食付き)
無料(1法人1回限り)
船井総研東京本社(2024年4月に八重洲ミッドタウンへ移転しました)

<無料ご参加条件>
・本研究会に過去ご参加された経験のない企業様
・経営者様、経営幹部の皆様
※ご参加は1回限りです。事業の経営判断ができる方がご参加ください。

<スケジュール>
10:30~11:00 事前ガイダンス
11:00~11:30 はじめに(船井総研 吉田)
11:30~12:30 ゲスト講座
       ①企業主導型保育事業研究会:株式会社 AandK
       ②新時代保育園経営研究会:学校法人 せいわのわ
12:30~13:30 お昼休憩
13:30~14:10 船井講座
14:10~14:30 休憩
14:30~16:00 情報交換会(ワールドカフェ)
16:00~16:30 まとめ講座(船井総研 児玉)
16:30~17:00 事後ガイダンス

【11月15日(金)開催】研究会無料お試し参加のご案内


<開催日時・場所>
2024年11月15日(金) 10:30~17:00(昼食付き)
無料(1法人1回限り)
船井総研東京本社(2024年4月に八重洲ミッドタウンへ移転しました)

<無料ご参加条件>
・本研究会に過去ご参加された経験のない企業様
・経営者様、経営幹部の皆様
※ご参加は1回限りです。事業の経営判断ができる方がご参加ください。

<スケジュール>
10:30~11:00 事前ガイダンス
11:00~11:30 はじめに(船井総研 吉田)
11:30~12:30 ゲスト講座
       ①企業主導型保育事業研究会:株式会社 AandK
       ②新時代保育園経営研究会:学校法人 せいわのわ
12:30~13:30 お昼休憩
13:30~14:10 船井講座
14:10~14:30 休憩
14:30~16:00 情報交換会(ワールドカフェ)
16:00~16:30 まとめ講座(船井総研 児玉)
16:30~17:00 事後ガイダンス

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