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船井総合研究所子育て支援部の張です。
保育園において、「保育士不足」「人手不足感」というのは、非常に深刻な課題です。弊社にも「人手不足感を解消したい」「何か良い採用方法はないか」といった相談が届くケースも多いです。
しかし、課題の背後には、実際には人手不足だと感じている現場とは逆の状況が隠れていることがあります。園児数や必要保育士数を分析した結果、実は必要以上に保育士が配置されている場合があります。本メルマガでは、その解決方法について解説していきます。
加算の見直し
全国的に統一された公定価格に加えて、各市区町村が独自の加算制度を設けている自治体も多く存在します。しかし、これらの加算制度は複雑な要件や手続きが必要なため、実際に加算が必要なケースであっても申請が滞ることがあります。例えば、そもそも加算の存在を知らなかったり、毎年見直されるルール変更により加算要件から外れたり、もしくは加算要件を満たすようになったのに知らないままだったりするケースがあります。
配置過多の場合は、超過した人員を活用して新たな加算を取得する機会があるかどうかをぜひ再検討してみてください。例えば、人員を適切に配置し直すことで、別の業務に人員を割り当てることができ、それによって新たな加算を獲得できる可能性があります。また、配置や人員の再調整によって、業務の効率化や生産性向上にも繋がります。
無資格者の活用
「人手不足感」の根本的な原因を探ると、保育現場での業務において、保育以外の作業に時間や手間が取られるケースが目立ちます。例えば、掃除や洗濯、活動の準備や片付けなどが挙げられます。これらの業務は職員の負担を増やし、保育の質に影響を与える可能性があります。
近年では、このような問題に対処するために、様々な取り組みが行われています。例えば、「保育補助者雇用強化事業」や「保育体制強化事業」のような、保育補助者の配置に対する加算を充実させることで、保育現場の人手不足を解消しようとするものがあります。保育補助者を配置することにより、保育者の業務負担を軽減し、保育の質を向上させることが期待されます。
業務改善について
園でのヒアリングや調査を通じて、残業が多い理由について尋ねると、「人」以外の要因があることが明らかになります。例えば、不要な業務がまだ継続されていたり、ICT化によって楽になるはずの業務が手書きで行われていたりする場合が多々あります。また、ICTシステムは導入されているものの、システムの使い方に関する研修が不十分だったりすることもあります。
特に、ICTシステムの導入には初期費用がかかることがありますが、最近では補助金が出る自治体も増えています。このような補助金や助成金を活用することで、園がICT化による効率化を図れるかもしれません。さらに、行政手続きのオンライン化が進んでいる中で、ICTシステムの導入はますます重要な取り組みとなっています。時間と手間を大幅に削減できるため、園の業務の効率化が期待されます。
新規事業の付加について
園の規模が小さく、また施設数が少ない場合、1名の余剰人員が生じることや、園児の減少が出ることで園に大きな影響を及ぼしやすいです。また、人員配置や業務の調整が難しくなり、余剰人員を効果的に活用することが困難になります。園児数が減少すると、職員の負担が増え、質の高い保育サービスを提供することも難しくなります。
しかし、複数の拠点を持つことで、これらの問題に対応しやすくなります。複数の拠点を持つことで、法人全体での人件費を適正化することができます。余剰人員が出た場合でも、他の事業での配置や業務の調整が可能になり、無駄な人件費を抑えることができます。また、複数の拠点を持つことで、産休育休の職員や、時短勤務を希望する職員がいる場合も職員の配置体制を柔軟に組むことができます。これにより、職員が安心して産休や育休を取得しやすくなり、働きやすい環境づくりができます。
PR紹介文
いかがでしたでしょうか。
今回は「人手不足感」を解消しながら配置最適化を実現する方法についてご紹介させていただきました。
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