保育所「公募」案件の時流

皆様、こんにちは。
株式会社船井総合研究所の堀内です。

保育業界の時流

最近、様々な企業や自治体から講演をお願いされることが多くあります。
その中で今回は保育所整備の時流についお話しようと思います。

そもそも以前、アンケートを実施すると、
保育所の整備をまだしていきたいという事業者は、全体で約27%でした。

まだ1/4の事業者は保育事業での展開を考えられているということです。

一方で新規に保育所を開けることの出来る
公募案件自体は年々減少しています。

船井総研の研究会にご参加いただいてる方は、
毎月当社永田屋から公募案件をご紹介させていただいております。

その件数をたどると2021年度開園をピークに
2022年開園の公募案件は減少傾向に転じています。

もちろん地域差はあり、まだ公募を実施している自治体もありますが、
減少傾向であるのは皆さまの肌感覚でも感じるところかもしれません。

事実、東京23区の公募に限ってもこの数年で小規模保育所の公募は2自治体しか行われていません。
(※船井総研調べ)

令和3年度に始まった「新子育て安心プラン」は令和6年度末に待機児童ゼロを目標にしていますので、
公募によって新たに保育所を整備していきたい事業者はここを一度目安に計画を考えていきたいところです。

そのような背景もあり、保育所整備に関して公募に代わり
盛んになって来ると考えられるのは民営化とM&Aです。

まず、民営化に関する案件は公募状況からみると横ばいですが、今後は増加傾向が見込まれます。

ある自治体では数年かけて今の公立保育所を民営化していくという資料が発表されたりと、
待機児童が落ち着いた自治体は余計に盛んになりそうです。

確かにまだ、自治体の保育所が半分以上公立という自治体もありますので・・・

また、M&Aに関しては社会福祉法人や株式会社と問わず多くのお問い合わせが船井総研にも入ってきます。
社会福祉法人に関しては、制度の関係上難しい部分も否定できませんが案件としては増えているという実情もあります。

また株式会社の認可保育所に関しては案件として少ない背景もあり、売買価格が上がっていると感じることもあります。
さらに企業主導型保育事業の売り買いに関しても盛んになってきています。2022年度は新規の募集がなかったことも背景にあると思います。

今後、事業者として保育所を増やしていきたい場合は、
今までのように新規開設に関する「公募」だけしていればいいという時代ではなくなってきています。

様々な角度から情報収集を行っていただきたいなと思います。

堀内

船井総研の堀内がユニファのセミナーに登壇します。

 

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