園の内部から次世代の管理職を育成する方法

2023年2月22日配信

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園の内部から次世代の管理職を育成する方法

皆様、いつもお読みいただきありがとうございます。株式会社船井総合研究所の吉田健人です。
 
2022年度も残すところ1か月ほどとなりました。
各園で年度最後の生活発表会や、卒園式の準備・来年度の入園児の対応など、年度末に向けて忙しくなってくるタイミングかと思います。
 
2022年の保育業界を振り返ると、待機児童の減少や出生数の低下などで0歳児を中心に空きが目立つ施設が増えてきはじめ、保育所不足については落ち着いてきている様子です。
一方2022年は「保育の質」について注目された年でもありました。
 
全国ニュースで保育士による不適切保育が複数報道されたのはもちろん、
保育所での“事故“についても注目が集まりました。
 
事業者の皆様におかれましても、今後の園運営として
●改めて職員の保育の方法を見直す機会の提供
●保護者からの声を園間で共有
●園児数減少を見据えた子育て支援事業の検討
などを考えられているかと思います。
 
園の運営において経営者が決定した戦略を実行できるかどうかは、
各園の園長・管理職の力が重要になってきます。
 
今後、徐々に幹部・管理職職員の意識変化や保護者の意思に焦点を当てながら、
仕事を進めることができるような人財を育成できるかどうかで、法人の在り方が大きく変わってきます。
 
本日は「経営者視点をもてる管理職育成」について意識しておくべきことを3点に絞ってお伝えいたします。
 

①管理職として今後求められる役割や、持ってほしい考え方を共有する

 
一つ目は管理職として求められる役割の変化を知ってもらうこと、保育現場のプレイヤーからマネージャーへと役職が変わることで、求められる考え方や振る舞いも異なることを伝えることです。
一般的に園の内部から管理職を輩出しようと思うと、最初は保育現場に入り、担任やリーダー、副主任等、役職を経て管理職になっているかと思います。
良いプレイヤーが良いマネージャーとは限らないと言われるように、
保育現場でも保護者満足度が高く質の高い保育を実施できる先生が、
必ずしも職員のマネジメントをうまくできるとは限りません。
「現場目線の管理職」と「経営者目線の管理職」の違いを知り、
モデルとなる管理職像を明確に持つことで、より高い目線の管理職として成長することが可能です。
 
法人内でモデル管理職となる先生がいれば、その先生が普段意識していることを共有してもらう、法人として管理職に求めている内容を改めてお伝えする、といった取り組みを通じて理想の管理職像を明確にしていくことが重要です。
 

②法人・園からも管理職としての「知識」「機会」を与える

 
①でお伝えしたように、モデルとなる管理職像を明確化した後は、
保育現場だけでは得られない、管理職に必要な「知識」やその知識を活用する「機会」を提供する必要があります。
「知識」については、これまで保育現場で活躍していた先生が触れる機会の少なかった、他の職員のマネジメントに関する知識や、園や法人全体の視点をもって保護者満足度向上等の選ばれる園づくりを行っていくための知識等、これまで法人の経営者層が担っていた知識を徐々に共有していく等が考えられます。
 
また、「機会」については他の業界への研修や交流会への参加や、外部機関とのやり取りや窓口業務を委譲する、法人・園内で職員が複数関わるプロジェクトを立ち上げ、リーダーとして役割を担ってもらう、等法人や園にとってもプラスになり、管理職の先生の成長にもつながる機会の提供を検討できるとよいでしょう。
 

③園の収支の構造や、制度の仕組みを把握してもらう

 
①・②を実施することで管理職として必要な職員のマネジメントや、外部の期間との調整・折衝についての力がついてきます。
その後保育業界で重要となるのが、園に入ってくる補助金の仕組みや、職員の配置について、また職員を採用する際のフローやかかる費用について、管理職の先生にも把握しておいてもらうことです。
現場のトップとなる園長などの管理職は、保育者目線をもって職員に接し、保育現場の指揮をとるのはもちろんのこと、一つステージをあげて園や法人の全体最適を考えた判断を行う必要があります。そのためには園の収支の構造を把握し、今後法人が永続していくために中長期的な視点を持つ必要があります。
園児が一人増えることで園の収入がどの程度変わるのか、職員を一人採用するのにどの程度の費用が掛かっているのか、細かいところで言えば毎月の水道光熱費がどの程度なのか、等園に係る収支を把握することで、園全体のことを考えた職員マネジメントや園児募集の施策を展開することが出来るようになります。
 

保育業界向け幹部育成カレッジ

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いかがでしたでしょうか?
本日は園の内部から管理職を育成していく取り組みについてお伝えさせていただきました。
これから経営者の右腕となる管理職を育成していこうとされている方や、園長先生等既存の管理職の先生にもっと経営的な視点を持ってほしいと考えている方などは是非ご参考頂ければと存じます。
 
また、弊社では2023年4月から9月の6か月をかけて、
これからの法人運営を考えていける経営者視点を持った管理職を育成する全6回の研修を実施いたします。
次世代の管理職育成を検討している法人様は是非、職員の参加をご検討いただけますと幸いです。
全6回の研修プログラムを通して、本日お伝えした、管理職に求められるスタンスやスキルを身につけることが出来ます。
興味のあるプログラムにスポットでご参加いただくことも可能ですので、
本日の内容を踏まえまして、少しでもご関心のある方はぜひご参加いただけますと幸いです。
 
最後までお読みいただきありがとうございました。

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