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今回は「業務効率化」をテーマに、ICT化を通じて教職員の主体性や創造性まで引き出すことに成功した認定こども園の事例をご紹介します。
「職員の残業が減らない」「事務作業に追われ、子どもと向き合う時間が足りない」といったお悩みはありませんか?
昨今、離職率の高さや幼稚園教諭等の需要の高まりによって、人材不足が深刻化している課題があります。
皆様の園でも課題として抱えているのではないでしょうか…?
国としてもこの課題を認識しており、文部科学省では「幼稚園・認定こども園における勤務改善事例集(https://www.mext.go.jp/content/20240521-mxt_youji-0000029432_1.pdf )」が公開されています。
人材の確保や定着に向けては、先生方が子どもと向き合える時間を確保でき、かつ、継続的に働き続けられる勤務環境づくりが重要です。
第1回は、宮城県名取市に所在する「学校法人寿なとり学園」様の事例を紹介します。
コミュニケーションの滞りと常態化した残業…課題解決の第一歩は「1人1台のiPad」
日々の業務において、コミュニケーションの滞りや情報伝達のミス、職員同士の連携不足が深刻な課題となっていました。
特に、行事前の残業も常態化し、職員から不満の声も上がっていました…
本部長の佐藤肖一郎先生は、ICT活用に着目し、職員に1人1台、キーボード付きのiPadを配布することから始めました。
「まず職員全員がいつでも事務作業ができる物理的な環境を整えること」
これが大切という考えがあったのです。
教室間を走り回らなくても、紙に記録している議事録を回し読みしなくても、教育・保育終了後に課外教室を受講する園児が誰なのかを職員室に聞きに行かなくても、iPadでどこにいても園の最新情報にアクセスることができる体制を整備しました。
成功の核心は全5回の研修とAI活用!「楽しむこと」で職員が自発的に変わる
ここまでは、皆様の園でも一度は考えられたことがあるのではないでしょうか?
恐らく導入にあたっては、「金額の高さ」が大きな障壁となることも多いと思います。
その観点では、佐藤先生は「迷いなく投資をした」ということになります。
「迷いなく投資ができれば、職員の業務スピード向上と心理的ストレス低下に繋がる」のであれば、十分な投資価値はあるのではないでしょうか。
ICTの導入(今回で言えば職員に1人1台、キーボード付きのiPadを配布すること)を「投資」として捉えるのであれば、「運用」も大切になっていきますね!
成功の本当の鍵は、「運用」=手厚い研修にありました。
全5回にわたる研修では、ツールの使い方だけでなく、「クラウドとは何か」といったITの基礎知識から、メールのビジネスマナー、デザインの原則、そして最新の生成AI活用法まで、幅広く学びました。
特に効果的だったのが、AIツール「Notebook LM」の導入です。会議の音声をアップロードするだけでAIが自動で議事録を作成してくれるため、これまで多大な時間を要していた作業が劇的に効率化されました。
この取り組みにより、残業はわずか2ヶ月でほぼゼロになりました。
さらに重要なのは、「ICTで仕事が楽しくなる」「保育教諭は本来クリエイティブな仕事で、その創造性を高める武器になる」というポジティブなメッセージを伝え続けたことです。その結果、「会議資料はiPadで見ればいいのでは?」といった改善提案が職員から自発的に上がるようになり、組織全体が主体的に変わっていったのです。
「現場の時間が限られているからこそ、誰よりも効率化が必要」という考え方が、職場を大きく変革した事例です。
今回、ご紹介した学校法人寿なとり学園 本部長 佐藤先生にご登壇いただき
行事前の残業をゼロにし、職員のエンゲージメントを高める具体的な手法をお伝えするセミナーを開催します。
「何から手をつければいいかわからない」という方でも、明日から実践できるヒントが満載です。
貴園の働き方改革を、ここから始めてみませんか?
【園の業務改善通信】未来の教育・保育を作る働き方改革 vol.1


【開催概要】
・2025年11月20日(木)14時~17時@船井総合研究所 大阪本社
・2025年11月27日(木)14時~17時@船井総研グループ 東京本社 サステナグローススクエア TOKYO(八重洲)
【参加料金】
・一般価格 30,000 円 (税込)/ 1名様
・会員価格 24,000 円 (税込)/ 1名様
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